わたしのワンピース / 西巻茅子  〔絵本〕

わたしのワンピース / 西巻茅子 〔絵本〕

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「わたし」だけの特別な一着を探して

初めて手にしたワンピースは、どんな色だったでしょうか?どんな模様があったでしょうか?それとも、ただの白いワンピースだったかもしれません。西巻茅子さんの絵本『わたしのワンピース』は、そんな「初めてのワンピース」と、それを通して生まれる少女の豊かな感情を、鮮やかな色彩と優しい筆致で描き出しています。

主人公の女の子は、おばあちゃんから譲り受けた、花柄のワンピースを大切にしています。そのワンピースを着ると、まるで魔法がかかったように、様々な「わたし」に変身できるのです。お医者さんになったり、お菓子屋さんになったり、時には勇敢な探検家になったり。ワンピースは、女の子の無限の想像力を解き放ち、夢の世界へと誘います。

ページをめくるたびに、ワンピースを着た女の子の姿が変化していきます。それぞれの「わたし」になりきった表情は、生き生きとしていて、見ている私たちまでワクワクさせてくれます。女の子の想像力は、ワンピースの色や柄、そして風合いから生まれてくるのかもしれません。おばあちゃんのワンピースは、単なる服ではなく、思い出と愛情が詰まった特別な存在なのです。

ワンピースが育む、心の成長

想像力と自己肯定感を育む、魔法のような時間

この絵本が素晴らしいのは、ただ楽しいだけでなく、子供たちの心の成長を優しく見守っている点です。ワンピースを着ることで、女の子は様々な役割を演じ、それぞれの「わたし」を体験します。その過程で、自分の可能性に気づき、自信を深めていくのです。

「わたしは、お医者さんだ!」「わたしは、お菓子屋さんだ!」と、声に出して読むことで、子供たちは自然と自己肯定感を高めることができます。また、絵本の中に登場する様々な職業を通して、将来の夢を育むきっかけにもなるでしょう。ワンピースは、子供たちの未来への扉を開く、魔法のアイテムなのです。

世代を超えて繋がる、温かい愛情

おばあちゃんのワンピースを受け継ぐという設定も、この絵本の大きな魅力の一つです。おばあちゃんの思い出が詰まったワンピースは、女の子にとって、愛情と安心感の象徴。世代を超えて繋がる温かい愛情は、子供たちの心を豊かにし、心の拠り所となってくれます。

絵本の中には、おばあちゃんとの思い出がさりげなく描かれています。ワンピースを着るたびに、おばあちゃんのことを思い出し、感謝の気持ちを抱く女の子の姿は、私たちに感動を与えてくれます。この絵本は、家族の絆の大切さを教えてくれる、心温まる物語なのです。

西巻茅子さんの絵は、透明感があり、色彩豊か。特に、ワンピースの花柄の描写は、細部まで丁寧に描き込まれており、見ているだけで心が癒されます。絵本全体を包む優しい空気感は、子供たちを穏やかな気持ちにし、想像力を掻き立てるでしょう。

読み終わった後、きっとお子さんは自分の持っているお気に入りの服を見つめ、その服を着てどんな「わたし」になりたいか、想像を膨らませていることでしょう。『わたしのワンピース』は、子供たちの心に、かけがえのない宝物をプレゼントしてくれる、そんな絵本です。大切な人への贈り物としても、ぜひおすすめです。