群馬クレインサンダーズとは?

群馬クレインサンダーズは、群馬県を拠点とするプロバスケットボールチームです。B.LEAGUEのトップリーグであるB1に所属し、地域のスポーツ振興とバスケットボール文化の発展に貢献しています。チームは「株式会社群馬プロバスケットボールコミッション」によって2011年に設立され、翌2012年からNBDL(ナショナル・バスケットボール・デベロップメント・リーグ)に参入しました。

2016年に日本のバスケットボール界が再編され、B.LEAGUEが発足すると、群馬クレインサンダーズはB2リーグの東地区に所属。その後、着実にチーム力を向上させ、2020-21シーズンにはB2リーグで優勝を飾り、念願のB1リーグ昇格を果たしました。

ホームアリーナは、2023年4月に開館した「オープンハウスアリーナ太田」(群馬県太田市)です。この最新鋭のアリーナを拠点に、プロスポーツチームとして最高峰の舞台で戦い続けています。チーム名は、群馬県の県鳥である「ツル(クレイン)」と、群馬県が雷の多い地域であることから「サンダー」を組み合わせたもので、「空高く舞い上がり、雷鳴とともに勝利を掴む」という力強い願いが込められています。地域に根ざした活動と、トップリーグでの戦いを通じて、群馬県民に夢と感動を与え続けているチームです。

群馬クレインサンダーズの歴史と発展

群馬クレインサンダーズの道のりは、日本のバスケットボールリーグの変遷とともに歩んできました。設立からB1昇格、そして新アリーナの開設に至るまで、数々の挑戦と成長を遂げています。

設立とNBDL参入(2011年〜2016年)

2011年、群馬県にプロバスケットボールチームを創設する構想が具体化し、「株式会社群馬プロバスケットボールコミッション」が設立されました。翌2012年には、日本バスケットボール協会(JBA)が運営するNBDLに参入。「群馬クレインサンダーズ」としてプロの舞台での第一歩を踏み出しました。NBDL時代は、チームとしての基盤を固める時期であり、群馬県立敷島公園県民体育館などをホームアリーナとして活動しました。この時期に、プロチームとしての運営ノウハウを蓄積し、来るべきB.LEAGUE発足に向けて準備を進めました。

B.LEAGUE B2リーグでの挑戦(2016年〜2021年)

2016年、NBLとbjリーグが統合し、新たなプロバスケットボールリーグ「B.LEAGUE」が誕生しました。群馬クレインサンダーズは、B2リーグの東地区に参入。プロリーグとしての本格的な戦いが始まりました。B2リーグでは、初年度から中位の成績を維持し、徐々にチーム力を強化していきます。特に、2019-20シーズンからは、上位争いに加わるようになり、B1昇格への期待が高まりました。

そして迎えた2020-21シーズンは、チームにとって歴史的な年となります。宮崎恭一ヘッドコーチのもと、シーズンを通して圧倒的な強さを見せつけ、レギュラーシーズンを東地区1位で通過。プレーオフでは、堅実なバスケットボールを展開し、見事B2リーグ優勝を果たしました。この優勝により、群馬クレインサンダーズは念願のB1リーグ昇格を掴み取ることになります。これは、長年の努力と多くの関係者、そして熱心なブースターの支えがあってこその快挙でした。

B1リーグへの昇格と新アリーナの開設(2021年〜現在)

2021-22シーズンから、群馬クレインサンダーズはB.LEAGUEの最高峰であるB1リーグに参入しました。B1リーグは、全国から強豪チームが集結する厳しい舞台であり、初年度は多くの課題に直面しながらも、チーム一丸となって戦い抜きました。B1での戦いを通じて得た経験は、チームをさらに強く成長させています。

そして2023年4月、群馬県太田市に新たなホームアリーナ「オープンハウスアリーナ太田」が完成。最新鋭の設備と、観客席とコートの距離が近い設計により、これまでにない臨場感あふれる観戦体験を提供しています。この新アリーナは、チームの活動拠点であるだけでなく、地域コミュニティの中心となることも期待されており、群馬クレインサンダーズの新たな歴史を刻む象徴となっています。B1リーグでの定着と、さらなる高みを目指し、チームは日々進化を続けています。

チームの理念と特徴

群馬クレインサンダーズは、単なるスポーツチームに留まらず、地域に根差し、群馬県全体の活性化に貢献することを目指しています。その活動は、チーム名に込められた意味や、目指すバスケットボールスタイル、そして積極的に取り組む地域貢献活動に明確に表れています。

チーム名とロゴに込められた想い

チーム名「クレインサンダーズ」には、群馬県の豊かな自然と地域の特性が象徴されています。

ロゴマークは、ツルと雷のモチーフ、そして群馬の「G」をスタイリッシュに組み合わせたデザインで、力強さとスマートさを兼ね備えたチームの個性を表現しています。

目指すバスケットボールスタイル

群馬クレインサンダーズが掲げるバスケットボールは、「ALL-IN」というスローガンに集約されています。これは、選手、スタッフ、ブースターが一丸となって、持てる力を全て出し切り、勝利を目指すという強い決意を表しています。

具体的なプレースタイルとしては、粘り強く激しいディフェンスから相手のミスを誘い、そこから素早いトランジション(攻守の切り替え)で得点に繋げる、スピーディーでアグレッシブなバスケットボールを展開します。個々の能力を最大限に引き出しつつ、チームとして連動する美しいバスケットボールを追求し、観客を魅了する試合運びを目指しています。

地域貢献活動への注力

チームは、ホームタウンである群馬県における地域貢献活動を非常に重視しています。

これらの活動を通じて、群馬クレインサンダーズは、バスケットボールを通じて群馬県の活性化に貢献し、地域に愛される存在となることを目指しています。

過去の主な成績と注目選手

群馬クレインサンダーズは、設立以来、常に上位を目指して戦い、特にB.LEAGUE B2リーグでの優勝とB1昇格は、チームの歴史において大きな節目となりました。多くの選手がチームの成長に貢献し、ファンに感動を与えてきました。

B2リーグ優勝、B1昇格の軌跡

チームが最も輝かしい成績を残したのは、2020-21シーズンのB2リーグです。このシーズン、群馬クレインサンダーズはレギュラーシーズンで圧倒的な強さを見せつけ、東地区を首位で通過しました。プレーオフでもその勢いは止まらず、見事にB2優勝を果たし、悲願のB1リーグ昇格を決めました。

このB2優勝は、長年にわたるチーム強化の成果であり、当時の宮崎恭一ヘッドコーチの采配、そして選手たちのハードワークが結実したものです。特に、プレーオフ決勝での緊張感あふれる戦いを勝ち抜いたことは、チームの精神的な強さを示すものでした。

B1リーグでの挑戦と成長

B1リーグ昇格後は、全国の強豪チームとの対戦を通じて、チームは新たな成長を遂げています。B1の舞台では、より高いレベルのバスケットボールが求められ、群馬クレインサンダーズは日々、そのレベルアップに取り組んでいます。厳しい戦いの中にも、強豪チームを相手に勝利を収める試合もあり、B1リーグでの存在感を着実に示しています。

チームを彩った注目選手たち

群馬クレインサンダーズの歴史は、多くの才能豊かな選手たちによって築かれてきました。

これらの選手たちは、それぞれの持ち味を活かし、チームの勝利に貢献するだけでなく、ファンに感動と興奮を与え続けています。若手選手の育成にも力を入れており、将来のチームを担う新たな才能の台頭も期待されています。

ホームアリーナとファン文化

群馬クレインサンダーズのホームゲームは、単なる試合観戦に留まらない、エンターテイメント性の高い体験を提供しています。特に、2023年にオープンした「オープンハウスアリーナ太田」は、その中心的な役割を担い、熱狂的なファン文化を育んでいます。

最新鋭のホームアリーナ「オープンハウスアリーナ太田」

群馬クレインサンダーズの新しいホームアリーナである「オープンハウスアリーナ太田」は、プロバスケットボール専用のアリーナとして設計され、2023年4月に開館しました。太田市の中心部に位置し、アクセスも良好です。

このアリーナの最大の特徴は、観客席とコートの距離が非常に近く、選手たちの息遣いやボールの音、コートを駆け抜けるスピード感を間近で感じられる点です。これにより、圧倒的な臨場感と一体感が生まれます。

施設面でも最新の技術が導入されており、大型ビジョンによる迫力ある映像演出や、高品質な音響設備が、試合の興奮をさらに高めます。また、VIPルームやパーティールーム、バラエティ豊かなアリーナグルメを提供するフードエリア、公式グッズショップなども充実しており、試合開始前から試合後まで一日中楽しめる空間となっています。バリアフリー設計や、家族連れに配慮した設備も整っており、あらゆる来場者が快適に過ごせるよう配慮されています。

オープンハウスアリーナ太田は、群馬クレインサンダーズのホームゲームだけでなく、地域イベントやコンサートなど多目的に活用され、太田市、ひいては群馬県全体の新たなランドマークとして、その価値を高めています。

熱気あふれるブースターと応援スタイル

群馬クレインサンダーズを支えるのは、何よりも熱心なブースター(ファン)の存在です。B2リーグ時代から、チームの勝利を信じて応援し続けてきたファンが多く、B1昇格後はさらに多くの人々がアリーナに足を運ぶようになりました。

ホームゲーム会場では、試合開始前からブースターによる熱気あふれる応援が繰り広げられます。選手入場時には、アリーナ全体が一体となって選手たちを迎え入れ、試合中は、雷鳴を思わせるような力強い手拍子やコール、そしてチームカラーである青と白のグッズで会場が埋め尽くされます。

ブースターの熱い応援は、選手たちにとって大きな力となり、チームと地域が一体となって戦う「ALL-IN」の精神を体現しています。

地域密着と将来への展望

群馬クレインサンダーズは、プロスポーツチームとしてB1リーグの舞台で戦いながらも、地域との連携を深め、将来にわたる持続的な発展を目指しています。その活動は、単なるスポーツの枠を超え、地域社会の活性化に貢献することを使命としています。

地域社会との強固な連携

チームは、群馬県、特にホームタウンである太田市と密接に連携し、地域に根差した活動を展開しています。地元の企業とのパートナーシップを強化し、共に地域を盛り上げる体制を構築しています。これにより、チームは安定した運営基盤を確保しつつ、企業はチームを通じて地域社会への貢献を果たすという、相互に有益な関係が築かれています。

また、ジュニアチームやバスケットボールスクールの運営を通じて、将来のプロ選手育成にも力を入れています。これは、単に競技力の向上だけでなく、スポーツを通じて子供たちの健全な成長を促し、地域におけるバスケットボール人口の拡大にも寄与しています。

B.LEAGUEトップへの挑戦と未来

群馬クレインサンダーズが目指すのは、B1リーグでの定着だけに留まりません。将来的には、B.LEAGUE CHAMPIONSHIP出場、そしてリーグ優勝を果たすことを最大の目標として掲げています。さらにその先には、アジアのトップクラブを目指すという大きな夢も描いています。

新しいホームアリーナ「オープンハウスアリーナ太田」は、この夢を実現するための重要な拠点です。このアリーナを最大限に活用し、最高のパフォーマンスを発揮することで、より多くの人々を魅了し、バスケットボールを通じて群馬県全体を活性化させる原動力となることを目指しています。

チームは、これからも「ALL-IN」の精神で、困難を乗り越え、進化を続けていくことでしょう。群馬クレインサンダーズの挑戦は、まだ始まったばかりです。